司法書士事務所の事務員と法律事務所のパラリーガル、どっちがいいの?

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パラリーガル

マサトです。

世の中には、士業の事務所というのがたくさんあります。

その中の法律系の事務所が、弁護士事務所や司法書士事務所です。

司法書士事務所にも、当然そこで働く事務員がいます。

そして、法律に関連する事務を行っているのです。

では、司法書士事務所の事務員もパラリーガルと呼ばれるのでしょうか?

本日は、司法書士事務所の事務員についてお話しします。

 

「司法書士事務所の事務員も、パラリーガルと呼ばれるのですか?」

「司法書士事務所の事務員と法律事務所の事務員は、何が違うのでしょうか?」

 

司法書士事務所の事務員は、パラリーガルとは呼ばれません。

補助者と呼ばれます。

法律系の事務をしているという点では同じですが、パラリーガルと補助者は別です。

本記事では、弁護士事務所の事務員と司法書士事務所の事務員の違いについて解説します。

法律事務所で働くか、司法書士事務所で働くか悩んでいる方は、参考にしてください。

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パラリーガルの定義

弁護士事務所と司法書士事務所の事務員は、何が違うのですか?

法律事件を取り扱うかどうかが、大きなポイントです。

パラリーガルというのは、そもそもの定義が「弁護士の法律業務をサポートする事務員」となっています。

そう考えると、弁護士事務所で働く事務員のみがパラリーガルということになるのです。

そういったら、元も子もないのですが…。

しかし、実はここがまさしく違いなのです。

弁護士法には、法律事件は弁護士しか扱えませんよと書いてあります。

つまり、法律事務所しか法律事件を処理することはできないのです。

だからこそ、「法律事務所」という名称も弁護士しか使用できません。

法律事件の法律事務をサポートするのが、パラリーガルなのです。

司法書士は、法律事件を限定的にしか処理できません。

弁護士法の特例として、法律事件を扱えるに過ぎないということですね。

したがって、そこで働く事務員もパラリーガルではないということになります。

誤解のないようにお伝えしておくと、別にパラリーガルのほうがすごいというわけではありません。

あくまでも、扱っている仕事が違うというだけです。

単に、弁護士の法律事務をサポートする事務員を、パラリーガルと呼ぶに過ぎません。

パラリーガルと補助者が同じ仕事をする場合

パラリーガルと補助者は、全く違う仕事をしているんですか?

債務整理に関しては、全く同じ仕事をしています。

債務整理です。

弁護士も司法書士も、債務整理を取り扱うことができます。

ただ、取り扱う範囲は違います。

司法書士の場合は、140万以下の案件しか処理できません。

例えば、借金の額が200万円ある、過払金が200万円あるといった場合は、司法書士は代理人になれませんので取り扱うことができません。

また、司法書士は自己破産や個人再生の申立をすることが可能ですが、代理人としてではなく書類作成代理人として関与します。

したがって、本人の代わりに出廷するといったことはできません。

しかし、140万円以内の債務整理に関しては、パラリーガルと補助者は全く同じ仕事をしています。

それゆえ、司法書士事務所で債務整理をやっていた人が、法律事務所に転職するケースが多々あります。

パラリーガルと補助者のどちらに就職すべきか

パラリーガルと補助者は、どちらのほうがいいのでしょうか?

自分のキャリアプランによって変わってきます。

自らのキャリアプランをどう考えているかにもよります。

以下に、ケース別にどちらに就職すべきかをお伝えします。

弁護士になりたい

迷わず、法律事務所で働くべきです。

弁護士になったらこんな仕事をするんだ、ということを実際に体験することで、将来自分が働いている姿を想像できます。

それにより、モチベーションアップに繋がるでしょう。

また、人脈ができるので実際に弁護士になった際にも色々と便利だと思います。

専門学校などに通う場合などは、そういったことが可能な法律事務所を探しましょう。

残業ばかりで勉強できないのでは、本末転倒です。

司法書士になりたい

当然、司法書士事務所です。

私の考えでは、登記を専門にしている事務所をおすすめします。

司法書士の専門は、登記です。

債務整理は、競争がかなり激しいです。

ほとんどの案件が、大手にもっていかれています。

自分が司法書士になった際に、どうしても債務整理をしたいというのであれば別ですが、独立した時のことまで見据えて考えるのであれば、登記のほうが将来性があります。

登記を専門的に身に着けておけば、司法書士になってからも即戦力として働くことが可能です。

法律の仕事がしたい

弁護士事務所で働くべきです。

法律の仕事がしたいと思っている場合、おそらくイメージは交通事故や相続、離婚といった一般民事だと思います。

司法書士事務所ではそういった案件はほぼ100%取り扱っていないので、就職してもギャップができてしまいます。

とりあえず法律系で働きたい、という軽い気持ちであれば司法書士事務所でもありだと思います。

しかし、法律系でずっと働きたいと考えているのであれば、やはり幅広い法律分野を扱っている弁護士事務所に就職すべきです。

行政書士になりたい

番外編です。

たまに、行政書士になりたいという方が、弁護士事務所に面接に来られる場合があります。

行政書士事務所の場合、有資格者の募集が多く、無資格の場合そもそも求人が少ないということが理由かもしれません。

私の回答は、行政書士事務所に就職すべきです。

行政書士の資格を取って行政書士になりたいのであれば、アルバイトでもいいから数少ない求人を探して、行政書士事務所に就職したほうがいいです。

なぜなら、弁護士事務所や司法書士事務に就職しても、行政書士の仕事に関わる部分はほぼありません。

相続などで多少あるくらいです。

つまり、行政書士としてやっていくための知識が、弁護士事務所や司法書士事務所では中々身に付かないのです。

行政書士は、法律系の資格の中でも取得しやすく、独立することも可能です。

独立してやっていくのは大変なことですが、弁護士や司法書士に比べたら圧倒的に独立までの道のりが楽です。

若い人で扶養家族がいなければ、アルバイトなどの少ない収入でもなんとかやっていけると思いますので、資格を取るまでは勉強だと思って、アルバイトでもいいから行政書士の仕事を経験しておくことをおすすめします。

しっかりとした収入を得ながら勉強したいのであれば、弁護士事務所です。

多少なりとも、行政書士の仕事とかぶる部分があります。

ただ、独立した後に法律事務所での経験をそのまま活かすことは難しいので、ゼロから行政書士の仕事を勉強していく覚悟は必要になります。

まとめ

基本的に法律業界に来る人は、法律の仕事がしたいからという理由が多いです。

明確に、この分野の仕事がしたいという方はほとんどいません。

そういう意味では、とりあえず実際に法律の仕事をしてみてからでもいいと思います。

とりあえずやってみるというのも、大事なことです。

ただ、同じ法律業界とはいえ、弁護士事務所、司法書士事務所、行政書士事務所ではやっていることも考え方も全く異なります。

最初から進みたい道が決まっているのであれば、回り道をせずにまっすぐ進むのが、最もベストだと思います。

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