マサトです。
債務整理をすると、原則カードが使えなくなってしまいます。
残った債務を返していく任意整理や、債務自体を免除してもらう自己破産の場合は、カードが使えなくなるのは当然のことです。
支払えないからこそ、債務整理を選択しているわけですから。
しかし、過払いの場合は支払えなくなったわけではありません。
本日は、過払金を請求した際のカードの継続利用についてお話しします。
「過払金を請求する場合も、カードが使えなくなるの?」
「カードを継続して利用するには、どうしたらいいの?」
過払金請求の場合は、カードを継続して利用することも可能です。
ただ、業者によります。
全ての業者が、継続して利用できるとは限りません。
本日は、過払金請求をした時のカード継続利用について解説します。
カードを継続して利用したい方は、参考にしてください。
受任通知の種類を理解する

なぜ、カードの継続利用ができなくなるのですか?

その前提として、まずは受任通知について理解してください。
まず、大前提として受任通知のお話をします。
受任通知とは、債権者に対して「弁護士が代理人に付きましたよ、今後は弁護士に連絡してください。」という内容の書面です。
しかし、実は受任通知にはいくつか種類があります。
大きく3つです。
取引履歴開示請求
取引履歴開示請求とは、取引履歴だけ送ってくださいという書面です。
過払金が発生するかどうかは、取引履歴を取り寄せて引き直し計算をしないとわかりません。
なので、まずは取引履歴を取り寄せて過払金があるかどうかを調査するのです。
過払金返還請求
過払金返還請求は、その名の通り過払金を返還してくださいと請求する書面です。
受任時に、既に過払金があることがわかっており、引き直し計算もしてある場合は、いきなり過払金を請求することも可能です。
債務整理開始通知
債務整理開始通知は、債務整理を受任したので手続を進めますという書面です。
実は、この書面がネックになるのです。
カードが使用できなくなる理由とは

何の受任通知を送るかによって、カードが使えなくなるのか決まるということですか?

その通りです。債務整理開始通知を送ると、カードが使用できなくなります。
カードが使えなくなる理由は、「債務整理」で介入するからです。
「債務整理」とは、借金を整理するという意味なので、残債も過払もひっくるめてすべてに介入するということになります。
つまり、そもそもカードは使えなくなってしまって問題ないという意味が含まれているのです。
したがって、債務整理開始通知を送付するとほぼ間違いなくカードが利用できなくなります。
では、カードを継続して利用するためには、どうしたらいいのでしょうか。
過払金請求をしてもカードを継続利用する方法

債務整理開始通知を送らずに、手続を進めることも可能なんですか?

もちろん可能です。
カードを継続して利用する方法は、債務整理開始通知を送らないことです。
債務整理開始通知を送ると、残債も過払もすべてに介入することになります。
カードを継続して利用するためには、過払だけに介入すればいいのです。
そのためには、取引履歴開示請求から過払金返還請求を送付するか、過払金返還請求をいきなり送付するかの2択になります。
通常は、取引履歴を見ないと過払金が出ているのかわかりませんので、前者の方法で進めることになります。
ただ、冒頭でもお伝えしましたが、業者によってはカードを継続して利用できないこともあります。
必ずしもできるとは断言できないので、弁護士との面談時に確認しておいたほうがいいでしょう。
カード継続利用の注意点とは

カードを継続して利用しなうほうがいいのでしょうか?

計画的に使用できるのであれば、問題ないと思います。
カード継続利用の注意点は、残債務とのバランスです。
本来、債務整理は全体の借入をみて方針を決めることになります。
1社だけ200万円の過払があったとしても、他に1000万円の債務が残っていたら破産したほうがいいかもしれません。
それなのに、200万円の過払だけ回収して、しばらく経ってから自己破産しますとなると、その回収した過払金が問題になる可能性もあるのです。
カードを継続して利用したいという気持ちはわかりますが、既に返済が厳しくなっているのであれば、継続利用はせずに一緒に債務整理をしてしまったほうが、将来的にはいいでしょう。
過払金を、弁護士費用などに充てることも可能です。
全体のバランスを見ながら、カードを継続利用するかどうかを決めるようにしましょう。
まとめ
過払金の請求であれば、カードを継続利用することは原則可能です。
キャッシュレスのこの時代、カードが使えなくなるのは非常に不便だと思います。
計画的な利用ができるのであれば、過払金を請求してカードを継続利用できるのがベストだと思います。
ただ、既に返済が厳しいようであれば、これを機に債務整理をしてしまったほうが、スッキリするかもしれません。
過払金請求を今すぐに依頼したい方は、こちらの記事をお読みください。