どうも、マサトです!
コロナの影響で、仕事がなくなる人が出ているようです。
仕事がなくなることで収入がなくなる、その結果借金の返済が滞るということも発生しています。
その影響もあってか、債務整理をする人も若干増えている気がします。
「借金の返済が滞ってしまって、どうしたらいいかわからない。」
「債務整理をしたいが、どんな手続か知りたい。」
そういった疑問をお持ちの方に、本日は債務整理についてご説明しようかと思います。
債務整理には3つの方法があって、状況によってどの方法を選択するのかが変わってきます。
簡単にまとめましたので、もしコロナの影響で借金について債務整理をご検討されているのであれば、参考にしてみてください。
債務整理には3つの方法がある

債務整理ってどんな手続なんですか?

債務整理には、大きく分けて3つの方法があります。
債務整理には、正確には4つの方法があるのですが、そのうちの1つはあまり使われないので、実際には3つの方法があることになります。
以下、例を挙げてご説明していきます。
A社から100万円、B社から60万円、C社から40万円の借金があって、総額200万円の借金があるとします。
毎月、A社には3万円、B社には2万円、C社には1万円、合計で6万円の返済です。
収入は、手取りで20万円としましょうか。
この場合、返済額の6万円を引いた14万円で生活できないから、債務整理をするのが通常だと思います。
もしくは、返しても返しても借金が減らない自転車操業になっている場合などですかね。
こういった場合に、家計の内容などを確認して、いくらなら返済していけるのか、そもそも返済できるのか、財産などはないのかなどを総合的に判断して、手続を決めます。
具体的には、以下の3つの手続から選択します。
①任意整理
債権者と借金の返済方法について話し合って解決する手続
②個人再生
裁判所に申立を行い、借金を圧縮してもらう手続
③自己破産
裁判所に申立を行い、借金を免除してもらう手続
それでは、上記の借金を例にして、より具体的にご説明していきます。
任意整理とは

任意整理ってどんな手続きなんですか?

任意整理は、債権者と話し合いで解決する方法です。
任意整理は、債権者と借金の返済方法について話し合って解決する手続です。
債務整理の中では、最も簡易な手続となっています。
例にあげたケースでいえば、6万円は無理だけど4万円なら返していけるという人などが採る手続です。
任意整理の特徴
①希望の業者のみを依頼できる
例でいうと、「A社の返済がきついからA社だけやりたい。」、「C社は使い続けたいから、A社とB社だけやりたい。」ということが可能です。
仕事上で使用するカードがある、保証人がいるといった理由から、この業者だけには介入したくないというケースもあるかと思います。
任意整理であれば、そういった対応も可能となります。
個人再生と自己破産の場合は、不可能です。
②原則、利息がカットされる
今借金がある人は、当然利息が付いてますよね。
例えば、年率15%など。
単純計算すると、100万円の借金がある場合、年に15万円の利息が付くということです。
月に直すと、約1万2千円ちょっととなります。
ということは、月に1万5千円を返しても3千円しか元金が減らない計算になるのですね。
しかし、任意整理をすることで、原則以降は利息が付かなくなります。
非常に大きなメリットです。
ただ、業者によってはカットしてくれないこともあります。
その場合でも、今の利率よりは低くなる可能性が高いので、専門家に確認してみてください。
③家族にバレない
個人再生と自己破産の場合は、原則債務整理のことを家族に内緒にして手続を進めることが難しいです。
しかし、任意整理であればまずバレることはありません。
専門家とのやり取りなども、個人名での書類のやり取りや郵便局留めでの対応が可能となっています。
借金のことが家族にはバレたくないという人は、任意整理を選択するのが間違いないです。
任意整理の費用
1社2万円から6万円ほどです。
依頼する件数や、事務所によって変わってきます。
あとは、事務所によって減額報酬という報酬を取ることがあります。
減額した分の10%となっています。
任意整理の具体的な手続について知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
個人再生とは

個人再生ってあんまり聞いたことないんですけど…。

個人再生は、借金額を8割カットできる手続なんです。
個人再生は、裁判所に申立を行い、借金を圧縮してもらう手続です。
どれくらい借金を圧縮できるかというと、金額によりますが8割カットと覚えておけば問題ないです。
ただ、最低の金額が決まっており、100万円は絶対に返済しなくてはなりません。
例のケースでいえば、最低の100万円を返す必要があるので、A社は50万、B社は30万、C社は20万まで圧縮できるというかたちです。
個人再生の特徴
①住宅ローンがあっても使える
自己破産をする場合は、原則不動産も含めた全財産を処分する必要があります。
もちろん、最低限の家財や現金は残せますけど。
個人再生の場合は、住宅ローンはこれまで通り支払っていき、それ以外の債務についてだけ圧縮してもらうことが可能なのです。
ただ、不動産に住宅ローン以外の抵当権が設定されていたり、住んでいない不動産の場合などは適用できないので、注意が必要です。
②住宅ローン以外の財産も処分する必要がない
例えば、生命保険の解約返戻金や車、有価証券などは、自己破産の場合は換価して債権者に分配されるのが通常です。
しかし、個人再生の場合は処分する必要はありません。
ただ、財産の価額が圧縮後の債務額よりも多い場合は、その金額を返済する必要があります。
財産価額が大きすぎる場合は、個人再生を選択する意味がなくなってしまうので、注意が必要です。
③継続した収入が必要
個人再生は、返済していくことが前提となっています。
したがって、裁判所は返済していけるだけの資力があるかどうかを見ているのです。
正社員で、会社員として毎月決まった収入があれば、まず問題ありません。
しかし、例えば自営業で収入が不安定な場合などは、裁判所に認められないケースもあります。
もちろん、自営業でも安定した収入があるのであれば問題ないです。
また、アルバイトや年金といった収入であっても可能です。
ただし、個人再生の手続のうち、給与所得者再生という方法を選択する場合はまた別になるので、注意してください。
個人再生の費用
通常であれば、40万円から60万円です。
住宅ローンの特例を使う場合は、プラス10万円から20万円ほどかかります。
また、実費や個人再生委員に支払う費用も発生しますので、相談時にしっかりと確認してください。
個人再生の具体的な手続について知りたい方は、こちらをお読みください。
自己破産とは

自己破産の手続について教えてください。

自己破産は、借金をゼロにできるので非常に有効な方法になります。
自己破産とは、裁判所に申立を行い、借金を免除してもらう手続です。
借金がゼロになるということですね。
債務整理としては、最も効果の大きい方法となりますので、できるのであれば自己破産をするのが一番いいです。
自己破産の特徴
借金をゼロにできるというのが、最大の特徴です。
ただし、前述のように財産を処分する必要があります。
不動産を持っているのであれば、当然処分することになるので、もし住んでいるのであれば引っ越す必要が出てきます。
また、車なども処分しなくてはいけませんし、解約返戻金がある保険があれば解約となります。
借金をゼロにする以上は、財産はすべて換価して債権者に分配しなさいということですね。
自己破産の費用
だいたい、20万円から40万円です。
自己破産には、簡単な手続の同時廃止と少し面倒な管財事件があります。
管財事件となった場合は、プラス10万円ほどかかります。
また、個人再生と同様に実費や管財人に支払う費用も発生します。
債務整理の影響

債務整理すると、ブラックリストに載ってしまうんですか?

正確には信用情報のことですが、載ってしまいます。
最後に、債務整理をすることでの影響についてお伝えします。
①ブラックリストに載る
ブラックリストというのは正式名称ではなく、正確には信用情報のことです。
貸金業者や銀行は、信用情報をみてお金を貸すかどうかを判断します。
信用情報に傷があれば、当然貸すわけがありません。
つまり、債務整理をするとしばらくの間借金ができなくなります。
現金を借りられないのはもちろん、ローンも組めませんしカードも作れません。
ただ、ブラックリストに載るのは債務整理をしたからだけではありません。
返済が滞れば、ブラックリストに載ってしまうのです。
したがって、すでに支払いが遅れている人であれば、債務整理をすることでブラックリストに載ってしまうことを恐れなくてもいいのです。
なぜなら、既に載ってしまっているので。
②保証人に請求がいく
もし、借金をした時に保証人をつけていれば、当然保証人に請求がいきます。
したがって、債務整理をする場合は保証人に伝えておいたほうがいいです。
最悪、保証人も一緒に債務整理をする必要がありますので、必ず事前に相談して進めてください。
③官報に載る
官報というのは、国が発行している新聞みたいなものです。
個人再生か自己破産をすると、官報に名前が載るのです。
ただ、この官報、まず見ている人はいません。
この記事を読んでいる人も、見たことないと思います。
一般の人は、まず見ることがないものなので、そこまで気にする必要はありません。
金融関係に勤めている家族や知人などがいれば、多少みられるリスクはあるかもしれません。
自己破産の具体的な手続について知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
債務整理には、3つの方法で借金問題を解決する方法があります。
どの方法がベストなのかは、完全にケースバイケースなので、専門家と相談しながら決めていってください。
ちなみに、3つの方法のどれを選択しても、手続の流れは途中まで同じです。
債権調査までの流れを知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
コロナの影響で、借金の返済が滞るのは迷惑以外の何物でもないかと思います。
しかし、国の保証もどうなるのかわかりませんし、仕事も先が読めません。
それであれば、いい機会だとプラスにとらえて、借金を整理してしまうのもありなのではないでしょうか。
実績のある専門家に依頼し、借金問題に終止符を打ちましょう。
今すぐに実績のある法律事務所に依頼したい方は、こちらの記事をお読みください。